マキャ芹ズム

過去の自分の恐れを倒してゆけ

【百合嫌いが絶賛した名作】神無月の巫女【感想】

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つい先日神無月の巫女というアニメを完走した。

結論から言うと

非常に面白い作品だった。

 

私の事をよく知っている人はわかると思うが私は過去のトラウマもあって同性愛者(特にレズビアン)が大の苦手である

 

このアニメに前から興味はあったのだが評判ではどいつもこいつも「最高の百合アニメ!」「百合アニメのお手本!」などと言っていてそのためか百合アニメ という先入観もあって非常に苦痛で視聴も2話で止まっていた。

 

だがネットやリアルの友人の後押しもあってやっと勇気を出して本格的に視聴することが出来た。ありがとう!

 

 

個人的に「いいね!」と思えた点を本編を観ている前提で語っていくので未見または視聴途中の方はネタバレ注意。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★百合が「禁忌」として扱われる

作中では女性同士の恋愛を’’異常’’で’’気持ち悪い’’とかなり強調される。

まあ女(男)同士で恋するのが気持ち悪いのは世間一般では当然のことなのだが「百合アニメ」ではあまり言及されない(らしい。俺はよく知らん)

 

だがこの作品では一貫して「同性愛=異常」と扱われる。7話「恋獄に降る雨」で千歌音を揺すぶったミヤコらオロチ衆が顕著だろう

もちろんそれについての回答がある。

それも最初で最愛の姫子から(後述

 

別に彼女らはレズビアンな訳ではない。

太陽と月の関係。

だからこそ禁断の関係になってまで愛したい存在が千歌音にとっての姫子で、姫子にとっての千歌音なのである。

 

 

 

大神ソウマという男
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心のマンコが潮を吹くとはこういう事を言うのだろうか。王子様系でありながら非常に正義感の強い熱血漢でタケノヤミカヅチというロボットで大切なものを守るために大活躍する。

この作品のハッピーエンドは彼無しでは勝ち得られなかっただろう。

姫子、千歌音、ソウマの関係はこの画像の構図がすべてを表している。
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’’戦うことが愛ならば

君のために戦い続けるだろう

君の幸せが僕の願いだから

もしも命と引き換えに君の未来が叶うなら

何も何も惜しくはない’’

地球戦隊ファイブマン」のED「ファイブマン愛のテーマ」から引用だが、大神ソウマという人物をよく表していると思う。

自分の幸せは姫子の幸せ。だから最終回で彼は自分の告白を断った姫子をごく自然に受け止めることができたのだ。

 

 

 

姫宮千歌音の心情をよく表した名曲「Agony(苦しみ)」

 いつか見た夢
届かないつぶやきだけ
夜の光に包まれて彷徨い行く
やがて見開くその瞳 運命なら
せめて そう、今だけ…

叶わないと俯く 夜風にただうなだれ
涙 月影 手の平に溢れてゆく
何が欲しいの?
唇は闇に震えていた

出逢ったあの時に胸突いた笑顔
護りたくて ずっと崩れそうな約束を
痛み潰すほどに抱きしめてた

側に居れるだけで
同じ時間にいられるだけで
遠い記憶 蘇る悲しみも温めて行けるのに
廻り続けている思いに
安らぎ満ちた終わりは来るの?
繰り返した問い掛けは天に舞い
明けの空の 光に変わる

全て幻 浮かんではまた消えてく
邪念かき消す指先に絡み付いた無色の鎖
もがくほど孤独を編んでいた

断ち切られるように踵かえす風
冷たすぎる今も「君がいるからだよ」と
闇に落ちた言葉 離れない

息をしてるだけで
同じ痛みを感じるだけで
ほんの少しの幸せを積み上げる愛
気付いてしまった
凍えて肩寄せる瞳に
護りたいもの 見つかったから
次の夜明け 手にしてた後悔で錆びた欠片
光に変える

触れあうだけでその幸せを思っただけで
こみ上げてく
束の間のさよならも 消えぬ絆になると

側に居られるだけで
同じ時間にいられるだけで
遠い記憶 蘇る悲しみも温めて行けるのに
刻み込まれていた証(しるし)に
導かれまた倒れる時も
見つめ合った一瞬が千年の記憶を越え
光に変わる

 特に説明することは無い。なぜなら歌詞がすべてを説明してくれているからだ。

 

 

 

★純粋にロボットアニメとしてかなり面白い!
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本当にこれに尽きる。

 

この作品を食わず嫌いしてる人は多いと思う。

だから何も考えずに先入観をすべて捨てた上で見てほしい。これはかっこいい主人公と強い2人のヒロインの物語だと観始めて欲しい。

厳密には違うけどとりあえず見始める時はこれぐらいの気持ちがいいかもね。

 

 

 

 

 

★百合だけど百合ではない

姫子と千歌音の関係は決してレズ、百合などのような軽い言葉で表せる関係ではない。

女同士だから好きなわけでなく、「姫子だから好き」「千歌音ちゃんだから好き」なのだ。

千歌音の唯一の理解者がたまたま姫子だっただけなのだ。

 

ここで、最終回まで見た前提で姫子と千歌音の関係についてまとめようと思う
筆者は姫子に感情移入して観ていたので姫子目線 でまとめていく

もちろん千歌音目線も書きたいのだが、それは「姫神の巫女」を読んでから追記するつもりだ

 

宮様ではなく「千歌音ちゃん」

→憧れてこそいるが、他の生徒と違ってあくまで有人として対等な関係。

 

まるで天使のような存在(第8話まで)

→文武両道で容姿端麗な完璧超人タイプだが決して気取らず、とても優しい事から

 

まるで悪魔みたいだった(8話~11話)

→理由(後述)があったとはいえ姫子は大好きな千歌音に「おままごとはやめましょう」と言われプレゼントを叩き捨てられ、処女膜を破られた。

 

ソウマくんに感じた「好き」と同じだから(最終回)

→千歌音に「姫子の好きと私の好きは違う。私は女なのに女の姫子を好きになってしまった」と言われた時にこう返した。

さらに「私は姫子に抱きついてキスしたいとすら思っている、女同士なのに」という言葉に対してこう返した。

「千歌音ちゃんとなら、したいよ」

と。これでもうわかっただろう。姫子は「姫宮千歌音」が好きなのだ。「宮様」が好きなわけでも「レズだから」好きなわけでもない

相手が千歌音ちゃんだから好きなのだ。

 

千歌音ちゃんは天使でも悪魔でもなくどこにでもいる16歳の女の子だった(最終回)

千歌音の「私は姫子が思っているほど強い人間じゃない。弱虫ですぐ泣いてしまう(うろ覚え)」という言葉を聞いてこう確信したのだ。

そしてこの言葉を投げかける

「泣いていいと思うよ。私が千歌音ちゃんのハンカチになるから」

筆者はこの台詞が本当に好きだ。

太陽と月の関係。千歌音が誰よりも輝けるのは姫子のお陰だった。姫子は千歌音を照らす存在である事が何よりも幸せだった。

だから姫子はこんな素晴らしいけど少し臭い言葉を特に躊躇いなく言えたのだろう。
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月の巫女である千歌音には自分は太陽の巫女にと戦って殺されなければいけない、という辛い宿命があった。なので太陽の巫女である姫子に嫌われる必要があった。だがそんな宿命如きでは姫子の思いを断つことなんて出来なかった。

 

だって大好きなんだから

 

これは決して百合ではない

ぶっちゃけ野郎二人でも成立する

 

大事なのは女同士という点ではなく

 

全てを超える愛 

 という点だ。

 

まあ、そうとしか言い表せない

とにかく言葉で表せるような安い関係などでは決してないのだ。

 

まあ、ジャンルとしては百合+ロボットモノなのだが この作品は百合を「邪道」と見なし抵抗を持っている人ほど楽しめるかもしれない

 

上述した通り一般的に創作でも現実でも女同士の関係は「異常」とされる。 

 

だがそれは第3者目線の話。

当人達には関係ないのだ

 

恥ずかしくなんかない

誰の前だって言える!

 

そう、当人達にとっては

常識や倫理観など、そういうものを全て超えた「愛」なのだ。

 

僕は一生この作品を推し続けようと思う

 

僕はこの作品に出会えてよかった

 

ありがとう